Mallsoft は、決して閉店しないのに、決して開店もしないモールの音とイメージです。もう誰も歩かないアトリウムに、館内音楽が繰り返し流れ続けています。2010年代初頭のヴェイパーウェイヴ・シーンから生まれ、1980〜90年代のアメリカの消費建築にあるエスカレーター、噴水、フードコートの天窓を、残響と JPEG の劣化の中へ沈めます。視覚的には、鮮明さを失うまで劣化した一枚の写真です。埃をかぶったモーヴグレーのタイル、色あせたライラックピンクの光、消えかけた蛍光灯のちらつき、そしてあらゆる色を夕暮れへ引き寄せる映像粒子のノイズ。まるでこんな姿では存在しなかったかもしれない場所への郷愁であり、薄れゆくからこそ美しいのです。