ライ・ロット・ナム――「水で洗い出す文様」――は、アユタヤ時代のシャムで生まれた、金箔を用いる黒漆の芸術です。職人たちはラック漆を何層も塗り重ねて漆黒の地をつくり、表面全体に金箔を貼ったうえで、文様以外の部分を洗い流しました。こうして天上の神々、クラノックの火焔唐草、神話の森の鳥たちが、端から端まで密に配された純金の姿で現れます。
このデザインシステムは、その厳格な二色の規律を守ります。マットな黒に近い漆のページに、すべての人物、縁取り、文字を彩る温かな金属質の金を重ね、寺院の経典箱の扉のように、密度高く対称的で、決して余白を残しません。