Tamagotchi は、1996年のキーチェーン付き卵型おもちゃの美学そのものです。低解像度のモノクロ液晶に映るピクセルペットを、半透明のピンク、パープル、シアンのつややかなキャンディカラーのプラスチックシェルに閉じ込めています。点滅する生き物やピクセルのうんちが映る粒立った豆緑のドットマトリクス画面と、太いラバーボタンが3つ付いた射出成形のつややかなおもちゃの卵。その二つの質感の緊張感の中に息づいています。
不格好でかわいいピクセルのかたまりを、世界中が世話をする存在へと変えました。このデザイン言語は「ごはんをちょうだい、きれいにして、さもないと私は止まってしまう」と語りかけます。けれど舞台はバブルガムカラーのプラスチックに包まれた、切手ほどの画面です。ずんぐりしたピクセルグリフ、硬い成形の継ぎ目が落とす影、2000年代初頭のクレーンゲームの棚からそのまま持ち出したような配色です。